当協会は、平成30年度から令和2年度までの3年間の中期計画に基づき、
- ・鉄道の安全関係を中心に諸課題や制度面の検討
- ・先進技術の鉄道への応用
- ・蓄積した従来技術の確実な継承・発展
に努めました。
また、各種情報提供、会員相互のコミュニケーションの充実などを通じて、会員各位へのサービスや各種活動のレベルを高めてきました。
以下に、平成30年度の事業計画の各項目について、概要を記します。
1.調査・研究、技術・サービス提供事業
平成30年度は、新たに作成した中期計画・中期活動計画に掲げた課題について具体的な展開を図りました。
以下に、中期計画の重点取組み事項である、(1)安全性向上への取組み、(2)技術革新・先進技術への取組み、(3)技術継承のための教育訓練等への取り組み、(4)会員の参加の幅を広げる取組み、ごとの実行結果について述べます。
(1) 安全性向上への取組み
- (車両関係)
- ① 「境界問題に関する調査研究」の推進
- 境界問題については、引き続いて「冬季のブレーキ性能に関する調査研究」について海外調査により得られた結果等を踏まえ、さらに踏み込んだ検討を進めました。
- ② 「有益情報」の配信網拡大
- 鉄道事業者の日常業務に有益な不具合等の「有益情報」を提供するために、配信先を173社から246社に拡大しました。
- ③ 「地域鉄道との活動」の拡大
- 当面東北地区の東北鉄道協会の活動事例を含めて現状を把握するとともに、同地区の各地方公民鉄のニーズを把握していきます。
- ④ 現場立合い交流会の推進
- 平成30年度はこれまでの実績やアンケートに基づいて平成30年7月に新京成電鉄、10月に西武鉄道、平成31年1月に名古屋鉄道で各鉄道事業者にご協力を得て開催しました。
- ⑤ 「鉄道車両のアンダーシールに関する石綿含有率測定方法」の調査研究(東京地下鉄:新規)
- 鉄道車両のアンダーシールに含有されるアスベストの分析方法については、従来用いられていたJIS A 1481-2,3と、近年より正確といわれるJIS A 1481-1,4の二通りが存在しているため、この双方について調査研究を行いました。
- (機械関係)
- ① 「メンテナンス技術小委員会の取組み」の推進
- 鉄道機械設備の事故・故障事例を10年ぶりに調査・集約し、事故・故障事例集の
充実を図ることにより、事故及び故障の低減並びに新入社員の安全教育の充実を図るためにメンテナンス技術小委員会で取り組みました。
- ② 機械検修工事施行技術者資格認定制度の充実
- 機械検修工事施行技術者資格認定制度のテキストの見直しや試験問題の見直しを
実施し、安全意識の高揚を推進しました。
(2)技術革新・先進技術への取組み
- (車両関係)
- ① 「施設及び車両の定期点検に関する告示第5号(車両の定期点検)等に関する調査検討(車両関係:台車枠検査マニュアル、車両)の推進(国交省:継続)
- 国交省に設置された「輸送トラブルに関する対策のあり方検討会」のとりまとめを受けて、台車枠検査マニュアル部会を設置し、そこで検査マニュアルの改正に関して検討を行いました。
- 一方、車両に係る検討部会では、JIS規格の解釈基準への引用に関する検討、緊急停止操作係員付きドライバーレス運転に関する検討等を行いました。来年度も継続して検討を行います。
- ② 「気動車の技術検討及び評価委員会」の推進(JRグループ5社:継続)
- JR北海道、東日本、西日本、四国、九州各社でのエンジン・変速機の解体周期延伸を行うため、有識者やJRの実務者からなる委員会を設置し、試験車によるデータ収集等による現状分析や評価を行ってきました。平成30年度は、試験車両の目標距離到達後の解体調査結果の報告を行いました。
- ③ 「電子機器等の誤動作防止に関する研究会」への協力
- 当協会は幹事として、引き続き研究会に提示する資料のデータ分析及び取り纏め等
を行います。
- ④ 「台車の探傷精度向上の調査」の検討 (新規)
- 国交省に設置された「輸送トラブルに関する対策のあり方検討会」のとりまとめに
おいて新たな検査方法の可能性を検討することとなり、今後その内容を受けて進め
ていきます。
- ⑤ 「鉄道車両用電子機器のライフサイクル上の課題の調査検討会(仮称)」の推進
- 「鉄道車両用電子機器の保守に関わる信頼性向上作業部会」として活動し、部会の今後の検討事項(電子機器の不具合情報の共有化、電子機器のバージョン管理、はんだ技法、基板更新の品質保証、電源装置のライフサイクル管理等)を明確にしました。
- ⑥ 「今後の車両検修に向けた車両データ活用の調査」の推進(新規)
- 車両検修データの活用の現状として、その活用事例を把握するとともに、現有の車両検修データによるデータ分析の事例についても共有化することができました。
- ⑦ 「お客様サービスへの取組み(車両設備)」の推進
- 車両担当課長連絡会での車内設備に関するアンケートでは、車椅子スペース、Wi-Fi、外国語対応の自動放送・車内ディスプレイ等であり、ニーズとしては東京2020オリンピック・パラリンピックを意識した内容が主体でありました。継続してニーズを把握し、具体化を検討していきます。
- ⑧ 「検修業務効率化への取組み」の推進
- 今後の省メンテナンス車両に対応した車両検修設備の将来像について、車両製造メーカー、電機メーカー等と検討会を行いました。
- ⑨ 「燃焼試験データ分析と車両構造の観点からみた新しい燃焼性試験」の検討(鉄道総研:継続)
- 鉄道車両用材料の燃焼性試験データ分析に関する研究として、屋根材の標準試験材
を作製し、アルコールによる燃焼試験、コーンカロリーメーター燃焼試験を実施し、
その試験結果より、屋根材の厚さの変化、基板の材質、厚さ、屋根材の材質等の違い
における燃焼性の比較を行いました。
- ⑩「欧州火災防護規格に適合する低発煙性の腰掛材料に関する調査」の推進(東京地下鉄:継続)
- 平成29年度燃焼試験実態調査として、日本国内の鉄道車両材料について欧州における規格と試験方法にて調査を実施してきましたが、平成30年度も引き続き調査検討会を設置し、腰掛材料の発煙性・燃焼性を低減させる材料等の情報収集及び改善策の調査を実施し、調査結果を報告書にまとめました。
- ⑪ 「鉄道車両用材料燃焼性試験国際基準の調査検討会」の推進
- 燃焼試験の今後の展開をまとめ、現行燃焼試験の定量化の妥当性の確認及びガス評価手法の情報を収集し、次年度の取組み内容を決めました。
- (機械関係)
- ① 「昇降機技術小委員会の取組み」の推進
- お客様のサービス向上策として、昇降機の停止時間(ダウンタイム)の短縮に関する研究をテーマに取組みました。平成30年度は、昇降機の故障・点検等による停止時間(ダウンタイム)の現状把握と停止時間短縮のアイデアの検討を開始しました。
- ② 「ホームの安全確保技術小委員会の取組み」の推進
- ホームドアの設置駅が急激に増加し色々な課題が発生しています。平成30年度は、新設時の固定柵期間の短縮の取組、老朽に伴う取替部品等の考え方等、各鉄道事業者の課題について議論し問題の共有化を実施しました。
- ③ 「エネルギーマネジメント技術小委員会の取組み」の推進
- 新たに、鉄道事業者において重要な機器室の空調を取り上げ、エネルギーマネジメ
ントを考慮した機器室空調のあり方等に取り組みました。平成30年度はJR東日本、JR東海、JR西日本の機器空調の現状を把握し、問題点を整理しました。更に東京急行電鉄と小田急電鉄の現状を調査し比較検討しました。
- ④ 「駅構内ロボットガイドラインの策定」の推進(JR東、JREM:新規)
- 先端技術への取組みとして、各方面で利用が拡大されているロボットに関する研究について、駅構内での使用を想定したサービスロボットのガイドラインを策定するための諮問委員会を3回開催しました。駅構内で無人で自律的に移動するサービスロボットのガイドラインの策定がほぼ完成しました。
- ⑤ 「燃料電池車に対応する地上設備の基礎研究」の推進(JREM:新規)
- 鉄道車両において今後利用が想定される燃料電池車両に対応する地上設備の基礎
研究については、今年度は保留になりました。
- (貨物関係)
- ① 「車両検修業務の見直し」の推進
- 編成車両の全部または2分の1編成の車両を予備編成と取り替えて検査を施行す
る編成交検の可能性について、「貨車の効率的な運用に関する調査研究」というテー
マで調査することとしました。
- ② 「車両検修内容の見直し」の推進(JR貨物:継続)
-
「コキ107形式及びコキ200形式コンテナ貨車検査周期延伸」
- 1年延伸車両については一部の車両の調査が終わり、中間報告をしました。
- 令和元年度は1年延伸車両の残りの車両を調査し、規定を改正する予定です。
- 2年~4年延伸車両は、令和元年度以降引き続き調査します。
-
「DF200形式ディーゼル機関車の機関検査周期延伸」
- 台風・地震の影響により走行距離が延びなかったため、引き続き取り組みます。
-
「EH800形式電気機関車の仕業検査周期延伸」
- 平成31年3月ダイヤ改正から周期延伸を実施しました。
(3)技術継承のための教育訓練等への取組み
- (車両関係)
- ① 「車両検修設備マニュアル策定作業部会」の推進
- 過去に作成したマニュアルの抜本的見直しと今後の車両検修業務に沿った新しい内容の検討も行い、「鉄道車両検修設備計画・設計マニュアル」として完成させました。
- ② 「改造設計技術向上のための調査検討」の推進(新規)
- 関係各会社と事前打合せを実施し、ベテラン人材のノウハウを継承する必要性があることが分かり、この点を含めて来年度新たに調査検討していきます。
- ③ 「電車の補助回路システム」の出版
- 電車の補助回路システムについて有識者による作業部会を開催し、平成30年度から2年間作業部会を開催し、出版することを目標に作業を進めています。
- (機械関係)
- ① 「機械設備業務を伝承する機械技術継承セミナー」の推進
- 技術継承への取組みについては「機械設備業務のマネジメントを伝承するセミナー
(若手関係社員向け)」を実施しました。
更に、平成30年度は第1回受講生のフォローアップ研修も実施しました。
- ② 「地域特情のある機械設備の技術情報共有」の推進
- 機械の各技術小委員会では取り組んでいない「消融雪設備」について、問題点の把握と解決策等の技術情報の共有化のための意見交換会を実施しました。
- (貨物関係)
- ① 「特大貨物・甲種の鉄道車両等輸送取扱い方解説書」の作成
- ロングレール等、新たに特大貨物として輸送するものが出来たこと及び輸送速度の変更により積み付け方が変わるので、今までの解説書の見直しを進めました。
- ② 「貨車の構造解説書」の作成(JR貨物:新規)
- コキ107形式コンテナ貨車の増備により、教育教材としてハンドブックの作成を進めてきましたが、貨車の変遷や構造について説明したものが無く、今後のために残す必要があるので、テーマを「貨車の構造解説書」の作成に変更し、着手しました。
(4)会員の参加を広げる取り組み
- (車両関係)
- ① 「若手管理者を育成するスキルアップ塾」の開講
- 本塾は、車両保守における次世代の管理者を育成することを目的としております。
第3期生について平成29年4月に開講しましたが、平成31年3月6日に修了式を
行い、3期生26名が修了しました。
- ② 「公民鉄関係車両担当課長連絡会」の開催
- 関東・中部地区の車両担当課長を中心とした定期的な連絡会を2カ月に1回継続実
施し、技術情報、保守情報、故障情報などの活発な情報交換を行っています。
- 平成30年度は小田急電鉄、横浜市交、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄の5社の
幹事で開催しました。
- ③ 「全国鉄道事業者車両担当課長連絡会」の開催
- JR及び公民鉄関係の車両担当課長による技術情報、保守情報、故障情報などの報交
換を行うため、今年度は、5月にJR東日本と西武鉄道の主催で実施し、11月は本部主催で郡山にて実施しました。
- ④ 「公民鉄車両部長連絡会」の開催
- 公民鉄の車両担当部長連絡会を引き続いて開催し、国土交通省からのご講演や各社からの情報発信、協会からの情報発信等を行いました。
- ⑤ 「情報共有化」の拡大
- 「会員の参加を広げる取組み」として、鉄道事業者間や鉄道事業者とメーカー間等と
の「情報共有化」の各種取組みを拡充します。
- 特殊鉄道事業者への新たな取組みとして、モノレール、新交通システム等の鉄道事
業者との交流を行い、課題調査と情報共有を行いました。
- (機械関係)
- ① 「ハンドブック研修会(勉強会)」の開催
- 各機械技術小委員会研究活動の成果をハンドブック(報告書)として纏まめ、その
内容を会員の皆様により深く学んで頂くため研修会(勉強会)を実施しました。
- テーマは「ホームドア」「機械設備メンテナンス」「鉄道駅エスカレーター」「エネルギーマネージメント(中小ビル空調)」の4つで開催しました。
- ② 「現場の取組み事例発表会」の開催
- JR、民鉄、サービス会社等の機械設備業務に携わる現場社員の成果報告の場、聴講
者が刺激を受ける場、情報共有の場、自慢の場として、全国ネットで開催しました。
- JR各社及びその協力会社、そして東京地下鉄、近畿日本鉄道、阪急阪神電気システム等に参加頂き、19件の発表が行われ、活発な技術情報交換ができました。
- ③ 公民鉄の機械設備関係者との連携の推進
- 公民鉄の機械設備関係者との情報連携体制を構築するため、各会社組織の現状把握
を開始しました。
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2.教育・知識普及活動
(1)研究発表会及び特別講演会の開催
全国「車両と機械」研究発表会は、「安全・故障防止対策部門」「技術開発・サービス向上部門」「作業改善・提案部門」の3部門において応募件数はそれぞれ27件、36件、31件で、発表件数はそれぞれ10件、11件、8件でした。また、今後の活動の参考に供するため、発表件名を審査する選考部会委員のご意見を研究者にお知らせするとともに、応募全論文を応募箇所にCD-Rで配布しました。さらに平成30年度から全論文を電子図書館へ掲出しました。
(2)「車両と機械」技術セミナーの開催
平成30年度も鉄道固有技術及びその周辺技術に関する10テーマについて、計4回にわたる「車両と機械」技術セミナーを企画し、322名の参加をいただき開催しました。
また、関東以外の会員に対するサービスとして、同一テーマによる東京以外の都市におけるセミナー開催も 、前年度に引き続き12月に関西で実施しました。
(3)車両技術講座の体系化
「車両技術講座」については、平成29年度開講した「技術基準」の講座
- ・技術基準(車両設計):車両設計者を対象とした技術基準の解説
- ・技術基準(車両保守):車両保守担当者を対象とした技術基準の解説
- ・技術基準(基本) :地域鉄道車両担当者を対象とした技術基準の解説
を引き続いて開講し、平成30年度から新たに次の講座を開講しました。
- ・車両検修(初任者) :初任者・新任者を対象とした車両検修等の解説
- ・車両検修(中堅者) :中堅者を対象とした車両検修等の解説
- ・安全技術(機械) :車両構造及び機械関係事故防止の解説
- ・安全技術(電気) :電気回路及び電気関係事故防止の解説
- ・台車の基礎 :台車の構成要素及び台車検修の技術知識の解説
- ・データ分析・統計分析の基礎:稼働時等のデータ分析によるメンテナンス手法の解説
また、関東及び関西で開催し、一部講座については出前講座を実施し、会社の教
育研修に利用頂きました。
その結果、69社、延べ162社、283名の多数の方に受講いただきました。
さらに、令和元年からの新たな講座として、車両保守を担う基幹要員としての技
術を網羅的に解説する「車両技術講座:指導者養成」の開講や、地域鉄道に対する
「実務研修」の検討を関係地域鉄道事業者と行い、「実務研修:電気回路図面(ツナギ図)の読み方」を開講する準備を進めました。
(4)技術力を客観的に評価・認定する制度の検討
鉄道事業者の技術力を客観的に評価・認定する方法等について具体的に検討を進
めます。その結果を生かして、第三者的に技術力を認定する制度の構築について関
係箇所との検討を進めます。
(5)「機械技術継承セミナー」の開催
若手機械設備関係社員を対象に、ニーズを先取りし課題に挑戦していくこと、機械設備部門の歴史を継承すること、また新しい技術の一端と開発事例を紹介することにより、自らが考え行動する一助となることを目指した「機械技術継承セミナー」を開催しました。更に、第1回受講者のフォローアップ研修を開催しました。
(6)鉄道設計技士(鉄道車両部門)受験対策講習会の開催
鉄道設計技士(鉄道車両部門)試験の受験準備を目的に、50名の受講者に対し分野別専門講師による講習会を7月21日に開催しました。また希望者に対しては作成論文の個別添削指導サービスを実施しました。
(7)第23回海外鉄道調査団の派遣
平成30年度は、イノトランス2018の視察の他、「欧州鉄道と日本企業の調査」をテーマに、24名の調査団により英国における旅客鉄道運営事業及び英国における鉄道車両新造事業の視察を行うほか、高速鉄道の試乗、駅設備の調査を実施しました。ドイツ、チェコ、フランス、イギリスの4か国を、10日間の行程で実施しました。
(8)専門技術研修の開催
協会で発行する車両関係の技術図書について、執筆者自身による研修会を「専門技術研修」としてこれまで4回実施してきました。今年度も「台車」について関東で10月11日28名に、関西で11月19日41名に実施しました。
(9)ポスターセッションの開催
最新の技術情報を知る場として、協会会員企業から技術情報を発信して頂くため、定時総会に併施する形で、第4回目のポスターセッションを開催しました。21社41枚の出展をいただきました。
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3.施行資格認定制度・燃焼性試験
(1)施行資格認定制度
施行資格認定制度については、受講者のデータベース化による関係箇所への適時的
確かつ迅速なデータ提供や、顔写真・QRコード付き認定書の発行を行ってきました。
平成30年度については、車両関係1,601名、機械設備関係4,241名が受講・受験
しました。
また、理事会の諮問を受けて、鉄道車両保守の重要性と部外委託の状況を踏まえ、新たな車両施行資格認定について事業運営会議で検討を進め、「車両関係工事施行(公民鉄関係)資格認定制度」としての骨子が具体化できました。
今後、本資格認定制度について、検討過程で出された意見の議論を進め、鉄道事業者及びその施行会社の理解を深めるとともに、実施に向けての検討課題を明確にして、本資格認定制度の具体性やその運用方法について検討部会方式で制度の細部をまとめていきます。
(2)鉄道車両用材料燃焼性試験
平成29年度の鉄道車両用材料燃焼性試験及びコーンカロリメータ発熱性試験過
去2番目に多い依頼件数を受託しましたが、平成30年度の受託件名については、昨年度より90件増加しました。
国土交通省が日欧の燃焼試験について比較検討を実施しており、データ提供等を通して引き続き協力していきます。
コーンカロリメータ発熱性試験装置は購入から10年が経過し更新時期に来ているため、試験装置の更新を行います。
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4.協会業務運営の強化
(1)会員サービスの一層の強化
- ア.会員サービスの充実
- ホームページにおいて活動実績を写真と簡潔な文章を用いて分かり易い内容として掲載し、また団体会員へのメールを活用し、協会の各種情報を一括発信しサービス強化を図ってきました。
- 更にホームページで「会員向けコーナー」を開設し、情報提供等の会員限定のサービス並びに、ホームページからの会員の入会・変更手続きが可能となるよう準備に取り掛かりました。
- イ.支部活動の活性化
- 地方支部の会員にとって協会との接点は支部活動によります。会員のニーズに応
える講演会、見学会、発表会、技術力向上勉強会等を開催し、会員の皆様にとってより身近な協会となるように努めました。
(2)会員拡大活動の継続
多くの皆様にご参加頂ける協会でありたいとの願いのもと、協会本部、支部一体となって、会員サービスの充実を図りつつ、JR及び公民鉄の車両関係及び機械設備関係の現場実務者の方々に対しても、会員の入会勧誘に積極的に努めました。
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5.協会誌発行
協会誌「R&m」について、4月号から紙面の全面カラー化を行い、幅広い読者層に親しまれる技術専門誌として、新しい研究開発の紹介や技術解説、現場で取り組んでいる諸課題などを幅広く掲載し、充実した内容、判りやすい記述、タイムリーな情報掲載に努めました。
また、会員に、より読まれる会誌とするために、特集記事、企画記事、座談会記事を充実させました。
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6.各種表彰
平成30年度も、特別功績賞、功労賞、功績賞、優秀技能賞の表彰を行いました。また、全国「車両と機械」研究発表会における優秀な論文・提案の表彰、及び 「R&m」優秀記事の表彰なども行い、功績、功労の高い方々を顕彰しました。
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7.電子図書館の充実
平成26年4月1日に開設して以来、コンテンツの充実に努めてきた結果、「鉄道工場」、「車両と機械」、「R&m」の各誌に加えて、「全国「車両と機械」研究発表会論文集」、「JRMA海外鉄道調査団報告」、「ポスターセッションにおけるポスター及び説明資料」を、順次閲覧可能にして来ました。
30年度は国土交通省の省令改正等に伴う技術基準の改正内容の掲載を開始しました。今後ともコンテンツの充実を図るなど、より多くの会員の方々に親しまれるよう、計画して行きます。
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8.会員状況
会員各位のご理解のもと、会員勧誘に努めた結果、平成31年3月現在の団体正会
員数は949社(対前年1社減)、個人正会員は8096名(対前年64名増)となりまし
た。
会員各位のご協力、ご尽力に感謝申し上げます。