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2026年度「車両と機械」技術セミナーの開催【7/27更新】

 本セミナーは、鉄道関係業務のうち、鉄道車両及び鉄道周辺機械設備に関連しておられる
技術者の方々を対象に開講しています。保守・設計・開発をしている関係技術者の方々の
業務上での参考になることを目的としたものです。講演テーマは前記の鉄道車両及び鉄道
周辺機械設備に関連するものから、基礎知識的に必要と思われる分野、最近話題になって
いる先端技術分野のことまで、幅広い分野のテーマを取り上げています。今年度も下記の
とおり、4回に分けて8テーマを計画しておりますので、多数の皆様にご参加頂きますよう
ご案内します。
1. 開催日時および演題・講師
  第1回  9月 3日(木) 13:30~16:45
         No.1 地域鉄道向け電気式気動車「GreenDEC」の開発
                川崎車両株式会社
                技術本部 第二設計部
                副部長 桜井 宏幸 様
         No.2 CLASS395の開発、設計と日立の鉄道事業の海外展開
                株式会社 日立製作所嘱託
                Director, Hitachi Rail, ものつくり大学会長
            正井 健太郎 様
  第2回   10月1日(木) 13:30~16:45
     No.3 小田急ロマンスカーの設計思想(中級技術者向け)
                小田急電鉄株式会社
                運転車両部 車両担当
                課長代理 卯塚 誠 様
         No.4  JR東日本における新幹線車両の開発
                 東日本旅客鉄道株式会社 研究開発センター
                 先端鉄道システム開発センター所長 月岡 寛人 様
   第3回  11月 4日(水) 13:30~16:45
     No.5  JR東海の水素動力車両開発など脱炭素化車両に向けた取り組みについて(仮)
                 東海旅客鉄道株式会社
                 総合技術本部 技術開発部
                 次世代動力システム開発グループ グループリーダー
               濱島 豊和 様
     No.6  東京メトロの車両技術とその周辺における技術の変遷
                 東京メトロ電気メインテナンス株式会社 
                 代表取締役社長  留岡 正男 様

 

  第4回  12月4日(金) 13:30~16:45
         No.7  超大型庁舎のファシリティマネジメントから学ぶ鉄道施設DX
            ― 東京都庁舎の計画事例と今後の展開 ―
         株式会社エコテックインテグレーション研究所
                CEO 藤原 孝行 様
     No.8 可動スロープの開発と駅導入に向けた挑戦(仮)
                西日本旅客鉄道株式会社 近畿統括本部
               施設部 機械 課長代理 四家井 裕一 様
2.場 所
       日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール(大ホール)
            東京都千代田区日比谷公園1-4   ℡ 03-3502-3340
3.募集人員
       各回100名(定員に達し次第締切とさせて頂きます。)
4.参 加 費 
       (1) 4回連続聴講の場合は31,350円/4回分一括払いです。(税込価格)
        (4回分でお申し込みの場合、会員・会員外の方の参加費は同じです。
                また4回分一括払いの聴講券で一度に4名までの聴講ができますので、
                参加される御希望回を選定してください。)
       (2) 1回毎の聴講の場合は8,800円です。会員以外の方は10,450円です。
                                              (いずれも税込価格)

5.参加申込み
       (1)E-mailにより参加者または申込者の会社、所属、連絡先住所、メール
               アドレスおよび電話番号を記載のうえお申込み下さい。
        参加費のお支払いは、参加者または申込者への受講票の送付と合わせ
              てお知らせ致します。
       (2)申込先 〒105-0003 東京都港区西新橋1-19-4 難波ビル5F
                      (一社)日本鉄道車両機械技術協会
                        担当 企画部  湯本 昇
                         E-mail: yumoto-n@rma.or.jp
                         TEL 03-3593-5611 
                         FAX 03-3593-5613
6. 申 込 書

             申し込み時のお願い
               4回連続聴講券は1回ごと1枚づつでも、特定の1回に4名様聴講でも、
               いかようにも分割可能です。
               ただし、申し込みの際に実際に聴講する回と人員を『申込別』の欄に記入して下さい。
【講演概要】
  (第1回 9月3日)
 No.1  地域鉄道向け電気式気動車「GreenDEC」の開発   日本国内の鉄道路線のうち、 
 約30%は非電化路線で構成されており、これらの
 路線ではディーゼル動力を用いた 気動車(液体式気動車)が広く使用されている。
 この方式は長年にわたる実績を有する一方で、液体変速機や推進軸・電子機器(PLC等)
 などの専用機器については、製造・供給体制の縮小がますます進んでおり、将来に
 わたる部品調達の継続性に懸念が生じている。
  また、地域鉄道をとりまく環境としては
 1)物価・人件費の高騰:修繕費や燃料費の高騰、従業員への待遇面
 2)気候変動と環境問題:自然災害の激甚化、カーボンニュートラル社会への適応
 3)少子高齢化の影響:鉄道利用客の減少、ベテラン社員の退職→技術継承不足
 4)施設・設備の老朽化:土木・軌道・電器・車両の老朽化
 があり、車両の更新にあたっては上記課題を解決できる新造車両が必須である。
  GreenDECは、電車用機器との共通化による保守性および信頼性の向上と、将来の
 新動力への展開を可能とするプラットフォーム設計を採用することで、非電化地域
 鉄道の持続的な運営に貢献することを目的として開発された車両である。
 No.2 CLASS 395の開発、設計と日立鉄道事業の海外展開
  日立製作所の鉄道事業は以前国内中心のビジネスであったが、2005年英国
 進出をきっかけに2010年以降グローバルに大型買収も含めて成長を続け、15
 年間で売上高が10倍以上になり日立の大きな経営の柱に成長した。その成長とグ
 ローバル化のきっかけとなった鉄道事業の英国市場への進出の過程と、最初の案件
 である英国初の高速車両「CLASS395」の開発についてプロジェクトの紹介と、
 開発に際しての色々な障壁と解決策、インフラ、規格の違いにおける海外における
 新規車両導入時の課題、鉄道運営スキームが異なることによるプロジェクト遂行の
 課題等について紹介する。またCLASS395の次の英国での超大型案件「Intercity
 Express Program」のプロジェクトを経てメンテナンスを含む英国でのビジネスを
 確立し、その後のイタリアの鉄道メーカー買収、フランスの信号メーカー買収を
 経て鉄道事業におけるグローバルトッププレーヤーの仲間入りを果たした経緯を
 紹介する。
  (第2回 10月1日)
 No.3 小田急ロマンスカーの設計思想(中級技術者向け)
  設計は、単に形をつくる行為ではなく、より高い価値を持つ成果物を実現する
 ために、機能や構造を多角的に検討し、その結果を図面や仕様として具現化する
 一連のプロセスと考えています。
  こうした過程における意思決定は、個々の感覚に依存するものではなく、多様
 な観点に基づいた判断基準―すなわち「設計思想」によって支えられています。
  本講演では、小田急ロマンスカーの設計思想について、いくつかの視点から体
 系的に整理し紹介します。まず、当社の設計思想の成り立ちに着目し、ロマンス
 カーの源流をたどりながらその考え方を明らかにします。次に、象徴的存在であ
 る展望席を事例に、非日常的な体験価値を提供するために、どのように設計思想
 が継承・発展してきたのかを整理します。さらに、設計思想に影響を与える外的
 要因についても考察します。台車を題材に、時代背景や将来環境の変化に応じて
 見直されてきた設計思想を体系的に捉えます。加えて、一般車両にも共通する設
 計思想に触れながら、新型ロマンスカーに込められた設計上の意図と価値観を共
 有していきます。
  本講演を通じて、ロマンスカーの魅力を支える設計思想への理解を深めていた
 だければ幸いです。

 No.4  JR東日本における新幹線車両の開発
  JR東日本は、「技術革新中期ビジョン」に掲げる次世代新幹線の実現に向け、
 IoTやAI技術を活用し、「安全性・安定性」「快適性」「環境性能」「メンテナンス性」
 のさらなる向上を目指した試験プラットフォームとしてE956形式新幹線高速試験
 電車(愛称名ALFA-X)を開発した。
  2019年5月より走行試験を開始して以来、2022年3月までの約3年間にわたり、
 車両の基本性能確認および多岐に渡る開発品の性能評価を実施してきた。2022年
 度以降は営業時間帯における走行試験に移行し、耐久性能評価ならびに次期営業
 車両および次期検測車両に向けた技術検証を実施しており、これらの知見は後続
 車両開発にも反映されている。
  今回は、当社の新幹線車両の開発として、ALFA-Xにおける走行試験および主要
 な技術検証の概要について紹介する。
 (第3回 11月4日)
 No.5  JR東海の水素動力車両開発など脱炭素化車両に向けた取り組みについて(仮)   
  当社では、気動車を脱炭素化する手段の一つとして、水素エンジンや燃料電池を
 動力源とする「水素動力車両」を開発している。当社の非電化路線は長距離かつ勾配
 が連続し、高い車両性能が求められる。そのための駆動システムとして、小型、
 高出力、高効率で定評のあるHC85系のハイブリッドシステムをベースに、既存の
 ディーゼルエンジン発電機を燃料電池もしくは水素エンジン発電機に置き換えた
 「水素動力ハイブリッドシステム」を開発した。これまでに燃料電池ハイブリッド
 システムは2023年度に、水素エンジンハイブリッドシステムは2025年度にそれぞれ
 模擬走行試験を実施し基本性能を確認した。
  また、水素動力車両の実現には鉄道車両に対する水素サプライチェーンの構築も
 不可欠である。水素をより効率的に輸送するためには、鉄道システムの特性を考慮
 したうえで適切に水素キャリアを選択する必要がある。当社ではモビリティに適す
 るものとして圧縮水素、MCH(メチルシクロヘキサン)、液化水素を候補とし、エネ
 ルギー事業者等とも連携しながら実現可能性を評価している。
  本講演では水素動力車両の開発状況および水素サプライチェーンの課題と取組み
 について紹介する。

 No.6 東京メトロの車両技術とその周辺における技術の変遷   
  1984年に当時の営団地下鉄に勤めて以来、工場における車両保守・故障対応、
 車両部設計課における車両設計業務、さらに車両部全体を司る立場として携わって
 きた経験をもとに、鉄道車両技術とその周辺技術の変遷について振り返ります。
  当時は、チョッパ制御車両が最新鋭車両として活躍しており、その保守や改良に
 関わる中で、故障解析や信頼性向上に向けた技術的課題解決に取り組みました。
 その後、VVVFインバータ制御、操舵台車、PMSMをはじめとする車両システムの
 高度化が進む一方、保守技術も大きく変化していきました。現在、従来の時間基準
 保全から状態基準保全(CBM)への取り組みが行われてきていますが、その先駆的
 な取組みの一例として、車輪の空転・滑走問題の研究を契機に開発した車輪とレール
 の間に働く力を監視する状態監視技術についても紹介します。
  車両技術の進歩とともに変遷してきた保守の考え方や技術開発の背景、さらに今後
 の鉄道車両技術への期待について、約40年にわたる実務経験を交えながらお話しします。
  これまでの技術の歩みを振り返るとともに、今後の技術継承や新たな技術展開を
 考える一助となれば幸いです。
 (第4回 12月4日)
 No.7 超大型庁舎のファシリティマネジメントから学ぶ鉄道施設DX    
  ― 東京都庁舎の計画事例と今後の展開 ―   
  本講演では、東京都庁舎の計画・建設・運営で培われたファシリティマネジメントの
 考え方と、その計画・実践事例について紹介する。
 延べ約40万㎡、約12,000人が利用する超大型庁舎では、建設計画当初からライフサイ
 クルコスト(LCC)の縮減、省エネルギー化、運営の効率化を重要な目標として掲げ、
 ビルマネジメントシステム(BMS)を中核とした統合管理を実現した。設備監視、保全
 管理、エネルギー管理、カードシステムによる入退館・鍵管理、空調予約システムなど
 を連携させることで、維持管理費の削減と利用者サービスの向上を両立している。
  また、ネットワークを活用した設備情報の一元管理や、データに基づく予防保全、
 将来の設備更新を見据えた拡張性の高いシステム構成についても解説する。これらの
 取組は、駅舎・鉄道関連施設・オフィスビルなど大規模施設のDXやスマートビル化、
 持続可能な施設運営にも応用可能であり、今後の鉄道施設マネジメントの高度化に
 資する知見として役立てればと考えている。
 No.8 可動スロープの開発と駅導入に向けた挑戦(仮)
  鉄道駅におけるバリアフリー化促進にあたっての課題の1つとして、駅のプラット
 ホームと車両乗降口の間の隙間や段差の解消がある。くし状ゴム等によって解消を図
 っているものの、曲線等によるホーム環境や、停車する車種の混在等によって一律の
 解消は難しく、特に車椅子利用者が単独で乗降することが困難な場合がある。駅係員が
 車椅子利用者の乗降をお手伝いすることもあるが、介助を依頼する手間や、案内に時間
 がかかりお客様をお待たせしてしまう場合があるなどの課題が残されている。
  すべてのお客様がよりスムーズに鉄道を利用できる環境を整えるためには、これらの
 課題に対する技術的な解決が必要であると考え、車椅子利用者がよりスムーズに列車に
 乗降できることを目的に、長い年月と様々な検討を重ね、列車が駅に停車した際にホーム
 から列車に向けて自動で張出・収納を行う「可動スロープ」を開発し、2025年4月に駅へ
 の導入も実施した。
  本公演では、開発に至る経緯から、開発過程での技術的な葛藤、駅導入に向けた鉄道
 オペレーションの整理に至る、取り組みの概要を紹介する。